« 【オムツ外し学会西日本(岡山)】 | トップページ | 【さぶいやん】 »

【夜勤19-23】

にほんブログ村 病気ブログ クローン病へ
にほんブログ村

平成24年5月28日(月)シャバ@01918

<エレン>
◆鼻注0(1/300ml)
◆経口3(1/500ml)
◆滴下速度(1/125ml/h)
◆体重?kg

プレ20回一人夜勤。

だいぶこなれてきたかな。

しかーし、出勤すると同時に不穏な空気を感じる。

じーさんが一人ウロウロしている。別なじーさんは一緒に泊まってる奥さんを怒鳴っている。

ウロウロじーさんは自分の部屋じゃない部屋に入りまくる。

怒鳴りじーさんの部屋にも当然入る。

怒鳴りじーさんの矛先が変わる。

ウロウロじーさんが怒鳴られる。

でも理解してないからおんなじことを繰り返す。

怒鳴り声とともに繰り返されるこのやり取りを見て、周りはみな不穏になっている。

あかんなー、夜勤の入り具合からこれじゃー。

取りあえず落ち着かすしかない。

間に入ったり奥さんのフォローをしたり。

そうしていると、夕食の配膳車がやってくる。

よかった、これで一時休戦だー。

でも夕食が終わる頃にまた奥さんを怒鳴り始める。

奥さんもときどき言い返す。

それがさらに火に油を注ぐ。

『もうええ、お前はここにおれ! ワシは帰る!』

そう捨て台詞を吐き立ち上がろうとする。

危ない!

こけそうだ。

今は夕食後の寝かせつけの真っ最中。

対応に終われると遅番が帰るまでに寝かせつけが終わらない。

遅番が帰ってしまえば私一人になる。

この夫婦をとりなしながら寝かせつけを行うのは危険が大きすぎる。

この夫婦から寝かせつけてもいいんだけど、何がなんでも『帰る!』と言い放ってるから、『横になりましょうか?』などと促すと『帰る言うてるやろ!』とさらに油を注ぎかねない。

取りあえずフロアは遅番に任せ、怒鳴りじーさんの怒鳴り声を聞きながら寝かせつけを続ける。

しかし、普段は下膳が終わった日勤と二人でやってる寝かせつけ。

いつもより時間が懸かる。

ついに遅番の勤務時間が終わってしまう。

遅番は言う。

『残ります!』

申し訳なく思う。

早番と遅番で日勤がいないシフトだからこういうことになる。

最低限の人員が確保されないまま、職員の犠牲的献身で介護現場は成り立っている。

ようやく夫婦を寝かせつけられるとこまできた。

夫婦に声かけする。

『横になりましょうか?』

このとき怒鳴りじーさんはすでにパジャマ。

さっきトイレの訴えがあったときに気を利かせて遅番が着替えさせてくれたのだ。

ありがたい。

『なんや寝なあかんのか!』

怒鳴りじーさんは怒ったように返事する。

奥さんに緊張が走る。

『寝るわ』

なんと拍子抜け。

これだったら一番先に寝かしつけてたらよかった。

でも、そのときのタイミングでうまくいったかはわからない。

ウロウロじーさんはまだウロウロをしている。

部屋に誘導しても3分ももたずにでてきてしまう。

当たり前だ。

誰が午後7時半に寝るというのか。

こんな時間に寝床に入れという方がおかしいのである。

でも、多かれ少なかれどこの介護現場もこの時間辺りで寝かしつけを行ってる。

ナゼか?

職員が夜勤だけになるから。

床に入ってもらわないとどうにもならないから。

夜勤一人の時間帯に、日勤帯のような老人からの訴えがあると身動きとれないだけでなく手が回らなくて危険である。

老人は、とくに認知症老人は『待てない』。

自分さえよければ他人はどうでもいい(というか他人の存在を認識していない)という『究極の自己中心者』なのだ。

そんな老人たちが一人二人ではない。

十人二十人同時に寝泊まりしている。

それを少ない職員でみている。

安全であるはずがない。

さらに業務時間に老人を当てはめる。

落ち着くわけがない。

無理矢理をさらに無理矢理詰め込んでるのが介護施設というものだ。

これでいいのかといつも疑問に思う。

寝かしつけが終わると日勤帯の仕事が残っている。

早番も30分残って帰っている。

それでも手が回らなかったのだ。

記録などはある程度集中してこそ短時間で終えることができる。

しかしそうはいかない。

トイレ、見守り、立ち上がり、姿勢を直して、ちょっと聞いて、などなど老人たちの要望はキリがない。

ぶつ切りで記録を書かざるを得ない。

当然時間が懸かる、抜けもする。

味方からも『内線電話』という飛び道具で攻撃される。

必死でとろうとした内線電話が、とった瞬間に切れたときはいつもこう思う。

『だったら掛けてくんな!』と。

重要な用件はほとんどない。

後でもいい内線ばかり。

内線は外線の取り次ぎだけにしてほしいと切に思う。

残った日勤帯の仕事を片付けながら思った。

怒鳴りじーさんとウロウロじーさんの対応で手一杯だったんだと。

それを引き継いで夜勤なのである。

うろうろじーさんは寝ない。

絶対寝ない。

寝ないのは構わない。

大きな声を出したり、暴れたりせず、他の部屋に入らなければ。

でも入っていく。

音もなく部屋から出てきて、音もなく歩いて、他の部屋に入り込もうとする。

手掛かりはほんの少しだけ聞こえる扉が閉まるときの『音』。

この音を逃さぬために換気扇を止め、ステーションの空調も止める。

これでも遠い部屋に行ってるときは聞き逃すこともある。

ウロウロしてるだけなら問題ないのにー。

夫婦のベッドにはセンサーが入っている。

体動するたびに鳴る。

その都度確認にいく。

体動だけならいいけど、起き上がってるときがある。

そういうときはトイレである。

二人とも自力歩行は不可。

部屋にあるトイレまで付き添って介助してまた横になってもらう。

最低でも5分は懸かる。

この間に他部屋で何かあったら終わりである。

一人夜勤は綱渡りとおんなじ。

事故がないのが当たり前なのでなく、無事に朝を迎えられたらそれだけで奇跡なのである。

夜間何回も鳴るナースコール。

トイレ行きたい、パットを換えて、トイレの水流して、トレペがない、お茶飲ませて、テレビ消して、寝られない、頭痛い、薬ほしい、湿布貼って…。

それらが順番でなく同時進行で鳴るのである。

先手の対応をしていても、一人での対応は限界がある。

でもこんな危険な状態で構わないことになっている。

全員が寝静まるのは0時頃だろうか。

ウロウロじーさんはいつまでも起きているが。

よく事故後のカンファレンスで『見守り強化、居場所確認』と『バカの一つ覚え』みたいに書いてることが多いが、そもそも見守る側が足りないのにアホかと思う。

目が届くくらいの最低限の人員を配置すべき。

理事長、施設長、事務長、ケアマネ、相談員も月1くらい夜勤をしやがれと思う。

介助はしなくていいから、てか危ないんでさせられないし。

何もしなくていい。

見守りだけでしてくれたらどんだけ現場の気持ちが楽になるだろうが。

介護職員を増やせないなら、それくらいのことを月1でもいいからしてほしいもんだ。

一斉起床、一斉食事、一斉トイレ、一斉入浴、一斉着床。

生活のすべてを一斉にしている。

各フロア同時に。

だからどこも手が足りなくなる。

せめて一人フロアに残せたら。

現場も工夫する。

でも物理的に限界がある。

やりたいこともある。

でもてきない。

ウロウロさんが一人来ると全体がおろそかになる、せざるを得ない。

だから手の懸からない利用者が歓迎される。

しかし、本来はたいへんな人ほど受け入れないといけないはずだ。

そうするためには職員を増やすしかないだろう?

5人しか入れない飲食店に10人も詰め込んで一人で切り盛りしている。

満足できないだろう、客は。

介護業界はフン詰まりだ。

自宅で家族が介護する場合、仕事ができなくなる。

だから介護保険なのだが。

今の老人は実験台。

そう思う。

だからこそ目の前の一人に過不足なく最適なケアを提供していこうと思う。


ほなね ( ̄▽ ̄)

|

« 【オムツ外し学会西日本(岡山)】 | トップページ | 【さぶいやん】 »

介護の話」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/23694/54860050

この記事へのトラックバック一覧です: 【夜勤19-23】:

« 【オムツ外し学会西日本(岡山)】 | トップページ | 【さぶいやん】 »